03年夏 魅惑のさぬきうどん台風10号よさこい祭りツアー

第0章 そもそもは…

相変わらず「そもそも」好きなワタシではあるが、今回もご多分に漏れず「そもそも」から始めてみようと思う。

そもそもは某関係筋から高知のよさこい祭りで踊らないかと誘われたのがきっかけである。お祭り好きなワタシはすぐにその気になったのであるが、相方さんが乗ってくれるかどうかが心配ではあった。家に帰って相方さんにお伺いを立ててみると、予想外に「行く行く」と乗り気なお答え。それならば…ということで今回の旅行計画はスタートしたのであった。

日本再発見中(自分の中だけ)だったりとか、相方さんが讃岐うどんを食べたいと言ったりとかで、目的地を香川&高知に定める。正直なところ国内旅行は高くつくので、今までまとまった休みといえば格安ツアーで海外へ出てしまうことが多かったけれど、先日仕事とはいえヨーロッパ行ったばかりで長時間の飛行機は勘弁という気もあった。

飛行機と宿の手配、それと忘れちゃいけないレンタカーの手配も。ぴっかぴかの初心者マークな相方さんではあるが、実はこの旅行に間に合わせる為に急いで免許を取ったとも言える。讃岐うどん屋さん巡りするのに車は必需品だから…という理由で。相方さんの運転したいという欲求を満たす意味でも国内旅行だったのである<国際免許は確か免許取得後、半年か一年くらい経過してないと取れないらしい。

更に、ワタシは旅行中、間に一日仕事をはさむことになり、そのアレンジも綿密に行う。出発の数日前には、よさこいの振り付けビデオも送られてきた。かなり何度も見たのだけれど、正面から撮影されているせいもあり覚えられない。才能無いなあと落ち込みつつ、旅行中にも練習しようという意気込みで荷物に放り込んでおく。

ゼパ様の処遇についても、上手い具合に決まり、これで心置きなく出掛けられる。

第1章 8月7日〜魅惑のさぬきうどん〜

前の晩、一生懸命さぬきうどんについて予習していたら、さぬきうどんは午前中が勝負ということが判った。しかも売り切れ仕舞いのお店がほとんど。ワタシ達が高松空港に着くのは10時頃なのだが、空港は街のはずれだろうしなあ。ちゃんと美味しいうどんにありつけるのだろうか。更なる不安材料としては、台風が接近中ということもある。降り立った高松空港はどうにか晴れているけれど、この先どうなることやら。

ワタシが空港でレンタカー屋さんと話している間に、相方さんは本屋さんで「恐るべきさぬきうどん 全店制覇攻略本 2003年度版 豪華カラーマップ搭載」というガイドブックを買っていた。レンタカーはちょっと離れた営業所で借りるので、行ってみたが、これがまたいい加減。既に伝票は準備されていてお金を払うだけ。「車はあっちに置いてありますから」と傷チェックもない。まあ、でも余計な時間がかからなくて良かった良かった。

何はともあれ出発。さて、今回の旅行に当たって、相方さんが絶対行きたいと言っていたのが、琴平町の宮武うどんと高松市内の池上というお店だった。池上については、朝打った分の販売が終ってから、午後に打って夕方にもう一度店を開けるらしいので、その時間帯を狙うにする。…と言っても、二度目の営業時間は16時〜17時とピンポイントなのだが、頑張るってことで。

そんなわけで第一目標は宮武に定めたのだが、琴平町は空港からかなり離れているようなので、もしかしたら着く頃には売り切れているかもしれないという不安に駆られる。そういえば空港の近くにも美味しいところがあると聞いた覚えが…。しかし、相方さんの買った攻略本をチェックするも、県下なんと754軒ものうどん屋が羅列されていて、しかもランキング的なことは書かれていないので、どこが良いか皆目検討がつかない。持ってきた「るるぶ四国」で紹介されているお店を、攻略本でチェックするという体制を取る。

結局、綾上町の「山越うどん」に向かう。攻略本によれば「今や製麺所型うどん店の最有名店」とのこと。判りづらい場所にあるのかと思いきや、どんどん車が向かって行くし、更に大きな駐車場もあって、すぐに判った。人の流れについて、ついと路地を曲がるとびっくりするくらいの大行列。

大行列の山越うどん。奥の建物(製麺所)で買って、手前の民家っぽいところのベンチに腰掛けて食べる。テーブルは無い。

ちょっと怯むが、ここまで来て帰るわけにもいかないので列の後ろにつく。天気が悪いかと思いきや、日も射してきてかなり暑い。所詮食べるものはうどんなので、回転は相当良いはずだが、それでも20分は並んだか。ようやくお店の中へ入って注文。

手前で注文。奥でトッピングを乗せて会計

ここではお薦めに従って、ワタシは釜玉を、相方さんは山かけを、一玉ずつ頼んで、二人でシェアすることにした。釜玉はアツアツのうどんに溶き卵が絡まっていて、そこに濃い目のつけだしを自分でかける。

左が山かけ。右が釜玉。

食べてみたら…。うわっ!おいしー!ビックリするくらい美味しい!!こないだ東京でチェーン店の讃岐うどんを食べたときはそれほどおいしいとは思えなくて、うどんの味の違いが判らないのかもと心配していたのだが、いきなりガツンとショックを受けるくらい美味しかった。卵ご飯好き的にはちょっと甘味のあるだしと卵という組み合わせも勿論たまらないのだけれど、麺が!麺が!なんともいえないモチモチ感。腰もしっかり。こないだ食べたのはさぬきうどんじゃありませんでしたと言いたくなってしまう。いきなり讃岐の洗礼を受けたワタシである。そして久々に「美味しいもの食べてるときが一番幸せ〜」な気分を味わった。

(一軒目)山越うどん 釜玉(小)150円/山かけ(小)150円

もう一杯食べたいところであるが、先はまだ長いの止めておく。少なくとも一軒は美味しいうどんを食べれたので、ちょっと気持ちの余裕が出来た。ワタシは、ホントに一つも食べれなかったらどうしようと心配していたのだ。改めて目的地を宮武うどんとしてカーナビを設定すると、思っているよりは早く着きそうである。だんだんお店に近づいてきて、「前の車も宮武行くのかなー」とか「あの対向車は食べてきたところかしら」とかくだらないことを話していたのだが(何せ車の数も少ない一本道だったもんで)、いきなり目に飛び込んできたのが「宮武駐車場」という表示の上に貼られた「本日臨時休業」というお知らせ。がーん、めっちゃショックやわあ!一軒目で非常に幸せな気分になっていただけにその落差が大きい。

相当落ちこみながらガイドブックと睨めっこ。まだ香川の地図が全然頭に入っていないので、ここから何処へ出るのがいいか良く判らないのが辛いところ。とりあえず、これまた有名そうな飯出町の「なかむら」へ向かうことにする。「究極のセルフ」店として紹介されているのを何度か見たことがある。場所が判りづらくて何度かウロウロしてしまったが、どうにか到着。ちょうど12時くらいだったが、たまたま着いたときは空いていた。

細〜い路地にポツンと立つお店。お店の名前とかどこかに書いてあったんだろうか。

ガイドブックには、湯がいてあるうどんを自分で丼に入れるように書いてあったが、それはお店の人がやってくれた。でも真中にカウンターがあって、まな板の上には葱が置かれ、そのまわりには大根・生姜とおろし金が置いてある。ほうほう、自分で好きなだけ葱を切って、大根や生姜もおろして、入れろってことですな。そして出汁もポリタンクから好きなだけ注ぐ。ワタシは小(一玉のこと)にお揚げさんを煮含めたのを乗っけて、冷たい御出汁をかける。相方さんも小のかけ。それをお店の裏でいただく。

しかし何だか気が急いてしまって、今一つ味わいきれなかった。美味しかったのだけど、山越ほどの感動は無い。でも、ここは出汁が美味しいと思った。いりこの香りが効いていて、でも上品なお味。もちろん関西風の薄い色合い。

(二軒目)なかむら 小+油揚げ200円/小100円

だいたい14時閉店のお店が多いが、やはり朝の打ちたてが美味しいらしく、だんだん麺が延びて味が落ちていくらしい。でも思ったよりもスムーズに二軒廻れたのに気を良くしたワタシ達は、もう一軒行ってみることにした。次なる目的地は坂出市の「山下うどん」である。製麺所タイプ・セルフタイプに行ったので、今度はもう少しお店っぽいところへ行ってみたいなと思ったのと(でも実は山下は製麺所だった)、相方さんが揚げ物が美味しいお店に行きたいと言ったのでチョイスした。しかも飯山から坂出は近い。だいぶお腹が膨れてきたけれど、せっかくなので頑張ろう。

向かっている途中で相方さんが発見したことがある。うどん屋さんの店先には黄色いランプがまわっているのである。これでお店の表示が無くても判るねという話になったが、良く見ていると、黄色いランプがまわっているのはうどん屋さんだけではないようである。普通の喫茶店やラーメン屋さんの店先にもついている。でもファミレスとかには無いみたい。他の県では見たことない(気付いたことがない)けれど、香川県にはそういう決まりがあるのかな。

迷わず目的地に到着。入り口には「郵便局員休憩所」と書かれている。香川の郵便局の人はうどん屋さんで休憩するのか。面白いね。

外観。一瞬、もう閉まってるのかと思った。

中。右側にうどんを茹でる大きな竈がある。

ここでも小か大(二玉)かを選んで、自分でトッピングを乗せる。ワタシはごぼ天をのせてみることにした。相方さんはえびの薩摩揚みたいなもの。ごぼ天は甘く煮た牛蒡を揚げてある。ごぼ天って食べたことがなかったのだが、こういうもんだっけ?うどんと出汁はバランスが良い感じ。どちらも突出せずに上手くまとまっているが、それだけにちょっと印象が薄い気もする。でもどこのうどんもハズレはないねえ。皆平均以上のレベルでの話である。

相方さんの。

(三軒目)坂出山下うどん 小+ごぼ天200円/小+えび薩摩揚230円

さてさて、相当お腹一杯である。夕方に池上に行くつもりは満々であるが、何か腹ごなしをしないことには食べれない。なのでワタシの希望で金刀比羅宮へ向かう。先ほど琴平町を出てきたばかりであるが、こんぴら参りの為に戻ることにする。本宮まで785段、奥社までは1368段の長い長い階段を制覇出来るか不安はあるが、まずはチャレンジ。駐車場はお土産屋さんに隣接しており、そこから参道に出ると、そこは既に二十二段目であった。暫くは階段の両側にお土産屋さんが続いているのだが、百段目とか百二十段目とかお店に看板が出ていて面白い。

…などと楽しんでいたのは最初のうちだけ。大門の手前の階段がすんごくキツイ。ちなみに大門は参道と境内の境目、つまりまだ本当にお参りするよりも手前なわけだが、そこまでで365段もある。ちなみにカゴも大門までは運んでくれるらしい(でも上りは5000円!)。相当息は上がったが、少し休んで回復。それに階段の昇り方も思い出した。太腿から上げてリズミカルに行った方が疲れないんだった。べたべたっとゆっくり上る方が疲労が大きいのよね。んで、本宮までの後半戦は割と楽勝。

金刀比羅宮本宮

さて、そこから奥社まで上がるかどうかが問題である。今までの倍近くあるわけだし、それに池上に行くことを考えると時間的にもギリギリである。しかし貧乏人根性だろう「ここまで来て奥社行かないのは勿体無い」と思ってしまうタイプなので、結局上ることにした。片道20分と書いてある。時間通りに行って、すぐ下りてくれば、何とかギリギリ池上も間に合いそう。

ここも相当難儀である。しかも過呼吸気味になってしまい、やはり休憩が必要。日頃のトレーニング不足を実感する。以前エスカレーターを使わない生活をしようと心がけていた頃に行った山形の立石寺の階段は余裕だったのになあ。いかんいかん。でもどうにかこうにかてっぺんまで到着!

奥社もこじんまりと可愛くて良かったけれど。

やはり眺めが最高。

←本宮からの眺めとは、高さが違うの判るかしら。ちなみに左の端に見えているのは讃岐富士。

「行きはよいよい 帰りは怖い」と言うけれど、今回に関してはまるで逆で、下りるほうが楽であった。斜めに下りると膝への負担も少ないというボーイスカウトの知恵を借りて、リズミカルにスイスイスイと下りて行く。上った時間の3分の1くらいしかかからなかったんじゃないかな。

急は急なんだけどね。

そして時間は頃合。お腹は空くわけもないけれど、初志貫徹で池上へ向かう。でもカーナビで見ると思っていた以上に時間がかかりそう。高速も使って向かうことにする。このお店がまた車を停めれるような場所がなくて時間を食ってしまい、着いたのは17時ちょうどくらい。お店の前には人影もなく、これはもう閉まっちゃったかとガックリ肩を落とす。

が、相方さんが中を覗いてみたところ、いるじゃないの!ルミおばあちゃん!どっちの料理ショーなど、あれやこれやのテレビや雑誌でみたあのおばあちゃんだわ!しかも聞いてみたら、今日はテレビの取材があって、しかもこれから一団体さんがやってくるので、普段より遅めに麺を打ったから、まだ残ってるとのこと。やったー!!諦めないで来て良かったよ〜。

早速、一玉頼んでダシ醤油かけていただく。これが大感動モノ!山越はトータルとしての感動だったけれど、ここのお店はうどんそのものに超感動!腰も咽喉越しも素晴らしい!正直うどんでこんなに感動出来るとは思わなかった。お腹一杯なのに、おかわりしようかどうか本当に真剣に悩んでしまった。ここのうどんならニ玉でも三玉でも行けそう。

うどんの写真は変わり映えしないけれど、ここのは本当に本当に美味しかった。食べると幸せな気持ちになれる!

しかも、ルミおばあちゃんがまたとても素敵な人。「東京から来たんか?絶対にまた来てね」ってすごーく優しく言ってくれて、思わず「絶対また来ます!」って断言してしまった。取材とかだって相当受けてるだろうし、たぶん超有名店なんじゃないかと思うけれど、そんな気配は微塵も感じさせない、本当にほんわかした方である。

帰宅途中の中学生が食べに来てるのもまた良い風情。

(四軒目)池上 小65円/小+卵95円

それにしても、どこのお店も安い。四杯食べても1000円にも満たない。その中でもダントツに安いのが池上。攻略本によれば、池上は香川県内でも圧倒的に安く、その地位は不動だそうである。東京の下町の子供がおやつにもんじゃ焼きを食べていたのと同じような感覚なのであろうか。

さて池上には車を停めれるような場所が無かったので、近くのスーパーマーケットの駐車場に停めたのだが、そのまま素通りするのも申し訳無いのでスーパーに寄る。思ったほどには、うどんは置いていない。そりゃそうか。近くに美味しい製麺所があるんだから、そこで買うよね。でもそのかわり、ぶっかけるダシやいりこが大量に置いてあるのが独特で面白い。

←全部いりこ  うどんダシ→

さて。ワタシはもう相当お腹も一杯だし、最後にとても美味しいうどんを食べたので、もうこれでお仕舞いにしてもよかったんだが、相方さんがもう一軒行ってみたいと言う。先ほどの山下うどんで乗っける天麩羅に満足できなかったのか、トッピングが充実しているという高松市内の「うどん市場」へ向かうことにした。

うどん市場というお店は何店かあるようなのだが、ワタシ達は商店街の中にあるお店に向かう。18時近いがお店は混雑していた。でも残念ながらトッピングはもう余り残っていなかった。残念だったね。ワタシはシンプルに生醤油ぶっかけであるが、さすがにもう食べれない。しかも先ほどの池上と比べてしまうと、うどんもそれなり…なので、途中で断念した。

(五軒目)生醤油110円/ひやかけ+さつま天240円

いやあ、満足満足満足。朝ご飯・十時のおやつ・昼ご飯・三時のおやつ・夕ご飯、全てうどんだったような感じ。体中がうどんだわ。一日に食べる量は四食にしておくべきじゃないかとは思うが、他にも行ってみたいお店も一杯あることだし、二日か三日くらいは時間かけたいな。今回、本場のさぬきうどんに初挑戦したわけだが、ワタシ的にベストなお店は池上だった。是非また来たい。

そして駅前でレンタカーを返し、高知へ電車で移動。特急で2時間ほどであるが、満腹なのと朝早かったのもあって、熟睡。途中でどうやら雨が降っていたようであるが、高知に着く頃にはあがっていた。22時頃、高知駅につき、そのままホテルへチェックインして就寝。


一日目 第0章 そもそもは / 第1章 8月7日 〜魅惑のさぬきうどん〜

二日目 第2章 8月8日 〜台風に翻弄される〜

三日目 第3章 8月9日 〜高知はええとこ〜

四日目 第4章 8月10日 〜本番!よさこい祭り!〜 / 第5章 8月11日 〜まとめ〜


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