天気良し 空気良し うどん良し …でも食べ過ぎ

〜そもそもは〜

昨年2003年8月、二人で高松へ行き、二人共さぬきうどんの魅力に脱帽した。

そして2004年冬。飛行機のマイレッジが中途半端に(つまり15000マイルだ)余っていたワタシ達は考えた。商品券にしちゃうのもつまらないし、旅行へ行くのは確定。では、どこへ? 羽田-金甫も魅力的だし、冬だから北海道でスキーも良い、もしくは暖かい沖縄なんていうのも素敵だ。しかし、相方さんは高松を主張した。一泊二日のうどん旅行。どうなの、それは?韓国とかにも行けるのに、敢えて高松?勿体無くない?でも逆に考えると韓国も北海道も沖縄も、この先たぶんお金払ってでも行くけれど、高松にわざわざ行こうというのは余り無いとも言えるわよね。…というわけで目的地は高松に決定した。

二人で行ってもいいが、この手のいわゆるお遊び旅行は同行者がいた方が楽しい。なのであちらこちらに声をかけた結果、同行者一名ゲット。ひたすらうどんばかり食べるというこんなおバカな旅行に本当に付き合ってくれるか不安だったのだけれど、何とかキャンセルもされずに前日を迎える。時間を確認し、相方さんは行くべきうどん屋さんの選定に余念が無い。一泊なので荷物もあまり無いし、準備は簡単。ちゃちゃっとやって床に就く。

〜2004年1月31日〜

6時起床。洗濯とか掃除とかゴミ出しとかをちょこちょこしてから出発。ぼーっとしながら羽田空港へ向かう。実はワタシ達二人乗る飛行機が違う。相方さんは8時10分発のANA。ワタシは8時40分発のJAS。余ったマイレッジなので仕方が無いのであった。でも、それで先に行った相方さんはレンタカーを借りておけるし、ちょうどいいかなと。そんなわけでワタシの飛行機の方がちょっと遅いけれど、一緒に家を出て、それぞれチェックインし、一緒にセキュリティゲートを通った。そして先に乗る相方さんを見送って、ワタシはお土産屋さんとかをプラプラ覗きながらJASの出発ゲートへ向かった。が、ゲートに着く頃、相方さんから電話。およ?出ると「ごめん…」と消え入りそうな声。何か忘れ物でもしたのかしたのかと思って「どうしたの?」と訊くと。なんと!ますます小さな声で「飛行機に乗り遅れた…」と言うじゃありませんか!

は〜?!一瞬意味が判らなかったワタシ。え?っていうか何で?どうやったら乗り遅れられるの?一緒に中に入ったじゃん?「なんで?!」と尋ねると「急にトイレに行きたくなって」と言うじゃありませんか。ワタシの頭の中には「有閑倶楽部」で松竹梅時宗さんが腹痛でトイレに入っている間に飛行機が行ってしまったという絵が思い浮かぶ。そんなマンガみたいな理由で飛行機に乗り遅れる人なんているわけ?だってアナウンスとかでも呼ぶでしょー?こちらも気が動転してしまったのか、「11時に着く次のANAで行く」という相方さんの話に納得して一旦電話を切ってしまったが、良く考えたらワタシの乗るJASはまだチェックイン中。振り替えてもらうようにハードネゴしなさいと再度電話をしたものの、マイレッジのチケットだった為にやはり駄目だったらしい。何の為に綿密な行程計算をしたのよぅ。こちらも相当がっくりしてしまったが、でもまあワタシまで乗り遅れるわけにもいかないので、一足お先に予定の飛行機に乗る。

高松空港に着いて、同行者と落ち合う。そして「ありえないんだけど!」と状況を説明。多分ワタシは相当にプンスカしていたと思われるが、同行者も実は似たような経験があるとかで相方さんに同情的であった。相方さんの到着まで1時間以上待たねばならない為、二人でお茶して待つ。ワタシの機嫌を直すために同行者にはかなり気を使わせてしまったよう。申し訳無い。

そして11時過ぎに漸く相方さん到着。その頃にはワタシの怒りはすっかり収まっていて、逆にしょげ返っている相方さんの姿を見てちょっとおかしくなってしまったのだが(←ヒドイ奴だ)、少しだけ文句も言ってみる。しかしまあ、気を取りなおして行かないとネ!予想通り、相方さんは次の飛行機を待つ間に計画の練り直しを図っていたらしい。とりあえずレンタカー屋さんへ行って車をゲット。

〜(1軒目)中北: うどん小 150円 〜

まずは空港から程近い中北というお店へ向かう。相方さんは一つ一つのお店の紹介のページ(麺通団作成のもの)をプリントアウトしてきてくれており、道々予習したところ、ここは鰯フライが美味しいらしい。一軒目から判りづらいところにあるが、たまたま家と家の間にお店の看板が見え、無事に到着。

着いたのはお昼ちょっと前くらいだったが、ほぼ満員くらいお客さんが入っている。入ってすぐのところでオバチャンに大(2玉)か小(1玉)を告げると、冷水でしめているうどんを丼に盛ってくれる。温めたい人は自分でテボに入れて、お湯につけて温めるらしい。おお、「テボ振り」(そんな専門用語があるらしい)は初体験!温めるのはほんの数秒でいいらしい。その上に「ぬくい」かけ汁も自分でかける。

席に持っていって、早速食べる。うわー、いりこ出汁!うどんは外側はふにゃふにゃに近いほど柔らかいが、中はしっかりしている。ふむふむ、美味しい。食べているうちに鰯フライも揚がったようだ。後のことも考えて3人で一つにした。ちなみにこの鰯フライ、お値段は「時価」だそうで、今日は150円だった。その日の仕入値によって違うらしいが大体100〜200円の間らしい。「時価」という仰々しい言葉と金額のギャップがおかしい。ワタシは余り魚のフライ好きではないので、ちょこっとだけ食べてみる。あ、でもこれは確かに美味しいわね。ワタシに判る美味しさだった。滞在時間は10分程度?並ばなかったのでちゃっと食べて、ちゃっと次の店に向かうワタシ達。同行者は初「高松」初「本場さぬきうどん」ということで、このお店も「美味しい〜」と感激してくれたが、相方さんとワタシはちょっと物足りない感じ。美味しいことは美味しいが、もっと美味しいお店があるのだよ!と、逆にテンションが高まる。

ちなみにこの先も全店及び全うどんの写真を撮ったのだが、撮影技術の拙さと、いかんせん対象がうどん、しかもごくシンプルなうどんなので、どれを見ても良さは伝わらないと思われる。

〜(2軒目)山越うどん: 釜玉(小) 150円〜

さてここは前回も訪れたが、ベスト3かベスト2くらいには入るお店なので、再訪することにした。同行者にも、この山越の釜玉は是非食べてほしかったせいもある。しかし昼過ぎに着いたせいもあり長蛇の列。週末だからというのもあるだろうが、駐車場には県外ナンバーの車も多い。本当に皆うどん好きなのねえ←人のこと言える立場ではない。結局20分くらいは並んだかな。ラーメン屋さんには並ぶ気はしないのに、うどん屋さんに並べるのは何故。「わざわざ高松まで来た」ということで、テンションが高くなってるだけかもしれないけど。

相方さんは家でも釜玉を作ってくれるのだが、どうも今一つ作り方に納得がいかないらしく、山越の調理場を見て研究。あ、ちなみに「釜玉」とは「釜揚げうどん+玉子」のことで、軽く溶いた卵にアツアツのうどんを入れて一混ぜしたもの。濃い味の出汁醤油をかけて食べるのだが、「和風カルボナーラ」というのは良い喩えだと思う。玉子ご飯のうどんバージョンとも言えるかな。麺にうっすらと絡まる玉子、これがもう絶妙に美味しいのよねえ。なんというか食べるとニヘラ〜と笑いたくなっちゃうような幸せなお味なのだ。うっふっふ。今日も美味しい山越の釜玉。同行者も感動してくれたので良かった良かった。


前回来たときも列は長かったけど、今回も/うわーん、写真の技術ゼロな釜玉うどん。

〜(3軒目)まえば: かけ小 160円 半熟卵天 90円〜

順調に3軒目へ向かう。さぬきうどん屋さんは、トッピングとして天麩羅を置いている店が多い。そしてその中でも最も気になるのが半熟卵の天麩羅である<一度だけ食べたことあり。半熟のゆで卵に衣をつけて揚げてあるのだ。本当は半熟玉子天で一番有名な「竹清」というお店に行ってみたかったのだが、そこは土日はお休みなんだとか。そうしたら、山越に程近いこのお店でも食べられるということなので行ってみた。ここも丼に入れたうどんを渡され、ぬくめたい(「あたたかい」はこちらでは「ぬくい」と言うのだね)時は自分で温める。そして天麩羅を乗せる!

うっふっふ。山越から卵続きだなんて気にしない。早速、天麩羅の中を割ってみると、ちょっと固まった黄身がテロリ。いやーん、美味しそう!茹で卵が苦手な相方さんは興味無さそうだったが同行者と二人で盛りあがる。茹で卵を天麩羅にしたって、ツルッと取れそうな衣がついているだけでしょと思いがちなのだが、やっぱり油を通すことで何だか旨みが増すのだ。更に衣は青海苔が入っていて風味も良い。美味しい〜。ちなみにここのかけだしも、いりこの風味満点な上に、少し甘味があって結構好きな味だわ。同行者も大層ここの汁が気に入っていた。

しかし、ここに来て急に満腹感に襲われ、丼半ばでダウン。相方さんに「途中で食べれなくなるってどうなのよ!」と怒られながらも、食べてもらう。無理すれば食べれたけれど、まだ後もあるし…とか思ってしまったのだ。ごめんよ。


今までの2件とは違ってお店っぽい/半熟卵天を切ったところ。衣はツルッと取れちゃう。

〜(4軒目)宮武うどん: ひやあつ 230円〜

だいぶお腹は膨らんできたが次へ向かう。宮武は恨みのお店でもあった。前回来たときも絶対行きたいお店に入っていて、実際お店のすぐ前まで行ったのだ。しかしワタシ達が見たのは「本日臨時休業」という非情なお知らせ。かなり落胆し、次回こそはとリベンジを誓っていたのであった。そして漸く念願が叶ったというわけだ。

ところでワタシ達がなぜ綿密にスケジュールを立てなければいけなかったかというと、営業時間が短く、昼を過ぎると閉まっちゃうお店が多いからである。ちなみに営業時間が一番短い日の出製麺所は一日60分だけ!(それ以外の時間は休んでるわけじゃなくて、製麺&卸をしているんだけどね) 先ほどの山越は朝は9時からと早いが、13時半まででお仕舞いである。そして本当は今日中に行こうと思っていた谷川米穀店というところは13時までしかやっておらず間に合わなそうなので、断念して明日にまわすことにした。そんな中で宮武は17時まで営業しているところも嬉しい。

そしてこのお店は「ひやひや」とか「あつひや」とかいう言い方発祥の地でもあるらしい。読んで字の如し、「ひや」は冷たく、「あつ」は熱いのだが、初めのがうどんの状態、後のは汁の状態である。なのでワタシの頼んだ「ひやあつ」は冷たいうどんに熱いかけ汁である。宮武は腰の強いうどんで知られており、それを堪能するには冷水でしめまくった冷たいうどんがいいのだが、ちょっと寒かったので汁は温かいのが欲しかったのである。更に宮武の「ちくわ天」も名物らしい。なので、ちくわ天を一つ取って3人でシェアすることにした。みみっちいようだが既に4軒目ともなるとお腹はだいぶ一杯なので勘弁してほしい。

食べてみましたらば。おおお、これはすごい腰だわよ。噛んでも跳ね返されるような弾力だ。すごーい。何だかうどんじゃないみたいだ。ちょっと、かけ汁の塩気が強いのが残念。これは相方さんや同行者の頼んだ「ひやひや」の方が正解だったね。でもでもこれは美味しいや。


お店の後ろには大きな家が。香川にはうどん御殿が多いらしい/衣に青海苔が入ったちくわ天もうまっ!

〜(5軒目)池上: 小70円 〜

上の4軒は相方さんのコース設定が良かったのか、ほとんど間が空かずに食べ続けているような感じだった。確かに勢いで食べないと食べきれないという話もあるのだが、5軒目ともなるとさすがにちょっと休憩が欲しくなってきたなと思っていたら、次の目的地は高松市内の池上。ちょっと宮武から離れている上に池上が開くのは16時からなので少し休めるわ<池上は昼の1時間と夕方の1時間営業。

休憩がてら、池上の近くのスーパーマーケットに入る。前回も同じようなことをしたのだが、やっぱり何度見ても面白いのよね。出汁コーナーにいりこが大量に売られていたりとか、出汁醤油やうどんの汁が異常に多かったりして。特色が出てるわよねえ。そういえば、その場で話題になったのだが「いりこ」と「煮干」って何が違うのかしら。表示を見ると何も変わらないというか、いりこの裏には「煮干(かたくちいわし)」と書いてあるし、煮干の裏には「煮干魚類」とか書いてある。同じもの?

それと、こちらのうどんは塩気が強いせいか、喉が乾いてしょうがない。塩味じゃない、甘いものが食べたくなり、ピノ(アイス)を購入。ひんやりした甘さで舌がリセットされた感じ。気分も一新したところで池上へ行きますか。

16時開店を目指してゾクゾクとお客さんがやってくる。自分たちも含めて、やっぱり物好きよねえ。ちょうど16時になる頃、瑠美子バアちゃんが自転車でやってくる。このおばあちゃんが可愛くて大好きなのである。他のお店もそうだったが、お店の人がどこも感じ良いんだよね。瑠美子バアちゃんも含めて、有名店で取材とかも相当されているだろうに丈高々な感じがなく、逆に愛想がとっても良くて楽しいのだ。池上も再訪だが、うどんの美味しさだけじゃなく、バアちゃんの人柄に惹かれたせいも相当ある。

10分くらいで煙突から湯気がモクモク出始め、うどんが配られる。ここは香川一安いお店だそうである。一玉70円なのよ!それでもこないだ5円値上げしたんだという。いいよいいよ5円くらい上げていいよと思ってしまうわ。そして玉子は30円。合わせて100円を集金箱みたいなところに入れる。が、相方さんに「いいの?」と聞かれる。何がと思えば「今日は玉子3つ目だよ」と。あ、ホントだー。既にもう2個食べてるじゃん。さすがに3つはコレステロール的になあ。なので箱に入れるのは70円だけにした。ちなみに、ほとんどのうどん屋さんのお勘定はお客の自己申告制である。何玉食べたとか天麩羅幾つ食べたとか、お店とお客の信頼関係の上に成り立っている。そんなのもまたいいよね。

ああ、やっぱり池上のうどんは美味しい!何の変哲も無いように見えるうどんに、出汁醤油をかけて食べるだけなのに、なんておいしいの!うどんなんて小麦粉と塩と水だけで作っているのに、本当にどのお店も「味」が違うのである。もちろん腰とかも違うんだけど、うどんの味が違うって何でなのと問いかけたい。そしてその中でも圧倒的に池上の味が美味しいのである。不思議だわあ。相方さんはお代わりに行っていて、ワタシもかなり迷ったのだが止めておく。

最後に瑠美子バアちゃんに頼んで、一緒に写真を撮ってもらった。ポーズもつけてくれて、すごく可愛かった。うふふ。嬉しいなあ。


お店には見えないお店の前で16時の開店を待つ人々/何の変哲もないうどんに見えるが!これが驚きの美味しさなのだ!

〜(その後)〜

さすがにもうダメということでホテルへ向かう。高松市内のビジネスホテル。これがまた一泊一人4000円くらいとお安い。部屋に着いたら眠くなってしまう。同行者&相方さんはラウンジへコーヒーを飲みに行くと言うが、ワタシは耐えきれずにちょっとお昼寝。「食っちゃ寝」で牛に向かってまっしぐらだなあと思いつつも、でも睡眠欲には勝てない。

19時くらいから活動再開。お腹はいっぱいだけれど、さすがにこのまま夜が終っちゃうのも詰まらないよね。腹ごなしにカラオケでもする?とか何とか言いながら出発。「ゆめタウン高松」というところに行ってみる。ちなみに英語では「YOU ME TOWN」と書くらしい。郊外型のショッピングセンターである。広大なお店の中をぶらぶらし、DEO DEOにあったマッサージチェアー(売り物)に座って旅の疲れを癒したり、スポーツショップでテニスグッズを見たり。最後にまた甘いものが食べたくなって31アイスクリームでアイスサンドを食べる。結局2時間ほどいただろうか。

ワタシはアイスクリームを食べて結構満足だったのだったが、残りの二人が焼肉を食べたいと言い出す。確かに炭水化物ばっかり食べていて、たんぱく質とかビタミンとか摂取したい感じではあるわよね。でも今日食べた量を考えるとなあとか何とか言いながら、なんとなくホテル方面に向かっていたのだが、相方さんがやっぱり行こうと言って、結局ホテル近くの焼肉屋さんに入る。

「軽くネ」と言っていたのだが、カルビ(1)・ハラミ(1)・上タン塩(1)・チョレギサラダ・サンチュ・キムチ盛り合わせ・ユッケビビンバを3人でシェアする。野菜うま〜い、タンパク質うま〜いと皆で感動する。やっぱり身体は正直だね、足りないものは身体が自然に求めるようになっているんだねと実感。

23時過ぎにホテルに戻り、一日目は終了。さあ、明日も頑張るぞ。

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